>現在と違って、昔は助け合いは当然のことでした。しかし、そこではまず、自然圧力などの強い外圧が働いており、それに対して「皆で何とかしよう」という意識があって、老人や子供にもそれなりの役割があったのだと思います。課題共認も役割共認もできているからこそ、皆で助け合い互いに感謝の念もあったでしょう。(68077)

福祉制度と言うのは、基本的に分配制度であろうと思われます。税金や保険料を再分配する仕組みです。その意味では、徴収できる基盤もなしに分配だけが一人歩きできるというだけでも、おかしな制度であることを物語っています。

しかし、国に借金が800兆となるに至って、分配だけの権利を主張するのはおかしいのではないか、という意識が人々に芽生え始めているようにも思います。

考えてみれば、分配だけの助け合いということ自体が異常です。助け合いとは、なによりも課題や役割を互いに担う中でこそ生じるものです。本来、生産過程の助け合いをおざなりに、消費過程の助け合いだけを主張できる訳がありません。

福祉制度の行き詰まりは、生産過程における助け合いとは何か?その中における子供や老人の課題や役割とは何か?を改めて人々に問い返しているように思います。





石野潤